【愛知県の建設業許可】愛知県で代表者が変わったら許可通知書は再発行される?元請への正しい証明方法

【愛知県の建設業許可】愛知県で代表者が変わったら許可通知書は再発行される?元請への正しい証明方法

建設業許可通知書は、代表者が交代しても再発行されません。元請から新しいものの提出を求められて慌てないため、許可通知書と許可証明書の違いと正しい証明方法を愛知県稲沢市の行政書士が解説します。

【この記事の執筆者】行政書士久遠事務所(愛知県行政書士会・登録番号26191514)
愛知県稲沢市を拠点に、建設業許可・経営事項審査などの許認可申請を専門に取り扱っています。


「元請から、許可通知書に載っている代表者が前の社長のままだから新しいものを提出してほしいと言われた。でも、探してもこれしか見つからない」——代表者が交代した建設会社で非常によくあるご相談です。結論から申し上げると、代表者が交代しても建設業許可通知書が新しく発行されることはありません。現在有効な許可に係るものであれば、記載されている代表者が前任者のままでも、その通知書で合っています。


この記事では、許可通知書と許可証明書の違い、そして愛知県知事許可の場合に元請へどう証明すればよいかを、実務の流れに沿って解説します。



建設業許可通知書とは何かPermit Notification

建設業許可通知書とは、建設業許可の申請を行った結果、許可が下りた場合に申請者へ送付される書面です。新規許可のときだけでなく、更新申請や業種追加申請など、許可申請を行うごとに交付されます。


▶交付されるタイミング/新規・更新・業種追加など、許可処分がされた申請ごと
▶交付回数/1度きり。再発行はされない
▶記載内容/①許可番号 ②許可の有効期限 ③許可を受けた建設業の種類
▶記載情報の更新/許可の有効期間である5年間、発行時点の情報のまま変わらない


見落とされがちなのが、通知書が複数枚になるケースです。許可通知書は「一般・特定の区分ごと」かつ「許可年月日ごと」に送付されるため、たとえば一般建設業で3業種を持っていて、その後に別の1業種を追加した会社であれば、現在有効な許可に係る通知書は2枚存在することになります。元請から提出を求められた際は、必要な業種が載っている通知書がどれかを確認してから提出してください。


代表者が交代しても許可通知書は再発行されないNo Reissue

許可申請の内容に変更が生じた場合、許可行政庁に対して建設業許可の変更の届出を行うことになります。しかし、代表者の変更届を提出しても、許可通知書が書き換えられたり、新しいものが送られてきたりすることはありません


許可通知書は「その日に、その内容で許可処分をした」という事実を通知する書面であり、会社の現状を証明する身分証明書ではないからです。ここが、元請の担当者と認識がずれる最大のポイントです。


代表者が交代したときの届出期限

法人の役員等の変更(就退任、代表者の変更、常勤・非常勤の別の変更、氏名の変更等)は、事実発生後30日以内に変更届出書を提出する必要があります。


届出事項 提出期限 主な様式

法人の役員等の変更
(代表者の変更を含む)

事実発生後30日以内

様式22号の2(変更届出書)
1号別紙1(役員等の一覧表)
様式6号(誓約書)
様式12号(調書) 等

常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の変更 事実発生後2週間以内

様式22号の2、様式7号
略歴書 等

営業所技術者等の変更 事実発生後2週間以内 様式22号の2、様式8号 等


退任した代表者が経営業務の管理責任者だった場合は要注意
代表者の交代は30日以内の届出で足りますが、その方が常勤役員等(経営業務の管理責任者等)を兼ねていた場合、経管の変更届は2週間以内です。期限が異なるうえ、後任者が経管の要件を満たしていなければ許可要件を欠くことになります。実務では、代表者交代の話が出た段階で、経管・営業所技術者等の体制を先に確認してください。


【実務上のポイント】
変更届の提出を怠った場合、建設業法第50条第1項により6月以下の懲役又は100万円以下の罰金の対象となり得ます(同条第2項により併科されることもあります)。「通知書が変わらないなら届出も不要だろう」という誤解は非常に危険です。通知書が変わらないこととは無関係に、届出義務は発生します。



元請への証明は「許可通知書+変更届の写し」How To Prove

では、代表者が変わっている状態で元請業者等から許可通知書の写しの提出を求められた場合、どうすればよいのでしょうか。


基本的な対応は、許可通知書と、当該変更届出書(受付印のあるもの)の写しをセットで提出するという方法です。


▶許可通知書/許可番号・有効期限・許可業種を証明する
▶変更届出書の写し/通知書発行後に代表者が変わった事実を証明する
▶この2点をあわせて提出することで、現在の会社の状況を証明できる


愛知県の場合、変更届は郵送・投函・窓口での仮受付により提出し、本受付後に副本が返却されます。仮受付時に返信用封筒を同封しておかないと副本が手元に戻らず、証明資料として使えません。提出の都度、返信用封筒を必ず入れる運用にしておいてください。


愛知県知事許可なら「建設業許可証明書」が使えるCertificate

許可通知書と似たものに、建設業許可証明書があります。これは、許可行政庁において当該建設業者の許可が有効であることを証明する書面で、許可行政庁に申請することで発行してもらえます。


許可通知書との違い

建設業許可通知書 建設業許可証明書
入手方法 許可処分時に自動的に送付 申請して発行してもらう
再発行 不可 何通でも申請可
変更の反映 反映されない 変更後の情報が反映される
有効期限の記載 あり なし(代わりに許可年月日を記載)
枚数 区分・許可年月日ごとに複数枚になることがある 現在の許可情報が1枚にまとまる


代表者が交代していても、許可証明書であれば現在の代表者名で発行されます。発注者や契約の相手方にとっては1枚で許可の確認ができるため、元請から提出を求められる場面では最も話が早い書類です。


愛知県での許可証明書の取得方法

愛知県では、愛知県知事許可業者に限り、許可を受けている方からの申請により許可証明書を発行しています。


▶手数料/1通400円
▶申請方法/許可証明申請書を窓口に持参(郵送不可)
▶窓口/主たる営業所の所在地を管轄する建設事務所等
▶本人確認/申請時に本人確認が行われる


本人確認の書類は次のとおりです。


優先順位 提示するもの
1 許可通知書、許可申請書副本、届出書副本のいずれか
2-ア 1が提示できない場合、事業所名が確認できる書類等(名刺、社員証等)を提示(代表者以外の方でも可)
2-イ

アも提示できない場合
【法人】登記事項証明書(3か月以内)+記載のある役員の運転免許証等
【個人事業主】事業主本人の運転免許証等


【実務上のポイント】
行政書士が代理で申請する場合は、委任状を添付のうえ、申請書様式の右下余白に記名と職印(所属する行政書士会に届け出たもの)の押印が必要です。愛知県は令和3年1月4日から申請書等の押印を廃止していますが、行政書士の職印はこの押印廃止の対象外ですので、混同しないよう注意してください。


国土交通大臣許可は取扱いが異なるMinister Permit

許可証明書は、公共工事の発注者や元請業者が請負人の建設業許可の状況を確認するツールとして重宝されてきました。しかし、令和2年4月から、国土交通大臣許可に係る許可証明書の発行に関する取扱いが変更されています。


▶発行目的/建設業許可の更新申請をした場合に、従前の許可がなお効力を有することを証明する目的に限定
▶発行部数/更新申請1回につき1通(1枚限り)
▶発行期間/更新申請の受付日から、当該申請に対する許可・不許可の通知がされるまでの間のみ


つまり、大臣許可業者の場合、「元請に提出するため」という理由では許可証明書を取得できません。取扱い変更の理由は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で許可番号・商号・代表者氏名・所在地・許可有効期限・許可を受けた建設業の種類などを常時確認できる環境が整ったことにあります。


大臣許可の場合は、この検索システムの出力画面を印刷して提出するのが実務上の対応になります。なお、システム上の情報は更新作業に時間がかかるため、実際の情報と誤差が生じることがある点には留意してください。


ケース別・元請への提出書類早見表Quick Reference

状況 おすすめの対応
愛知県知事許可・代表者が交代している

建設業許可証明書を取得して提出(1通400円)
または 許可通知書+変更届出書の写し

愛知県知事許可・許可通知書を紛失した

建設業許可証明書を取得
(通知書の再発行はできない)

大臣許可・代表者が交代している

許可通知書+変更届出書の写し
+企業情報検索システムの出力

許可業種が複数の通知書に分かれている

該当業種が載っている通知書をすべて提出
または許可証明書1枚で対応


許可通知書は絶対に紛失しないでください
許可通知書は交付が1度きりで、いかなる理由があっても再発行されません。紛失した場合、知事許可であれば許可証明書で代替できますが、許可申請書の副本とあわせて、金庫等で確実に保管する体制をつくってください。副本も返却時に受け取り忘れると手元に残りません。



まとめSummary

▶許可通知書は許可申請ごとに1度だけ交付され、再発行はされない
▶代表者が交代しても通知書は書き換わらない。現在有効な許可のものであればそれで正しい
▶代表者変更の届出は事実発生後30日以内。経管を兼ねていた場合は2週間以内の届出も必要
▶元請への証明は「許可通知書+変更届出書の写し」、または愛知県知事許可なら建設業許可証明書(1通400円)
▶大臣許可の許可証明書は令和2年4月から更新申請目的に限定。検索システムで確認する


代表者交代は、許可通知書の問題だけでなく、経営業務の管理責任者の要件、常勤性の証明、場合によっては許可の承継認可まで関わってくる場面があります。「元請に書類を出せと言われた」という入口の相談から、許可要件そのものの見直しが必要になるケースは決して珍しくありません。


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